「オカヤドカリって本当に陸で飼えるの?」「何を食べて、どんな環境が必要なの?」そんな疑問を持つ方に向けて、この記事ではオカヤドカリの基本的な生態から、飼育に必要なグッズ、温度・湿度管理、脱皮のケアまで、初心者でも迷わず実践できるよう徹底解説します。正しい知識さえあれば、10年以上のお付き合いも夢ではない魅力的な生き物です。ぜひ最後まで読んでみてください。
オカヤドカリとは?基本情報と生態を知ろう

オカヤドカリは、熱帯から亜熱帯の海岸付近に生息するヤドカリの仲間で、成体になると陸上で生活するという非常にユニークな生き物です。
日本では主に沖縄県・小笠原諸島に野生個体が分布しており、国の天然記念物に指定されています。
エビやカニと同じ甲殻類に属し、巻き貝の殻を「宿」として背負い、成長に合わせて貝殻を取り替えながら生きていきます。
オカヤドカリの特徴|陸で暮らすヤドカリの不思議
オカヤドカリの最大の特徴は、成体が海中ではなく陸上で暮らす点です。
体は左右非対称の柔らかい腹部を持ち、その腹部を守るために巻き貝の殻に入る習性があります。
陸上生活に適応しているため、えらは変形して湿った空気から直接酸素を取り込む構造になっており、水中に長時間入ると溺れてしまう場合もあります。
触角は2対あり、長い触角で匂いを感知し、短い触角で触覚・感知を行います。
ハサミ脚(鉗脚)は左右で大きさが異なり、左のハサミが大きいのが多くの種の特徴です。
夜行性の傾向が強く、昼間は砂の中や隠れ家でじっとしていることが多いですが、夜になると活発に動き回り、餌を探したり貝殻を取り替えたりします。

海のヤドカリとの違い|見た目・呼吸・生活環境を比較
海のヤドカリ(水中ヤドカリ)とオカヤドカリは、外見は似ていますが生態は大きく異なります。
以下の表で主な違いを確認してください。
| 比較項目 | オカヤドカリ | 海のヤドカリ |
|---|---|---|
| 生活環境 | 陸上(海辺近く) | 海中・潮間帯 |
| 呼吸方法 | 変形したえらで空気呼吸 | えらで水中呼吸 |
| 水への依存 | 水分補給のみ必要 | 常時水中が必要 |
| 繁殖 | 幼生期のみ海中 | 全生涯海中 |
| 飼育難易度 | 水槽・陸地両立が必要 | 海水水槽が必要 |
オカヤドカリは繁殖期に海に戻って産卵し、幼生はプランクトンとして海中を漂いますが、成長すると陸に上がってくる、二つの世界をまたぐ生き物です。
日本にいるオカヤドカリの種類|7種の見分け方
日本に生息するオカヤドカリは、現在確認されているだけで7種あり、すべて国の天然記念物に指定されています。
- オカヤドカリ(Coenobita cavipes):最もポピュラー。眼柄が白っぽく、体色は黄褐色から暗褐色。
- ムラサキオカヤドカリ(Coenobita brevimanus):名前の通り紫がかった体色が特徴。流通量が多くペットとして人気。
- ナキオカヤドカリ(Coenobita rugosus):体表に細かなしわが多く、威嚇時に「鳴き声」のような音を出す。
- コムラサキオカヤドカリ(Coenobita violascens):ムラサキオカヤドカリに似るが、やや小型で体色が薄い。
- オオナキオカヤドカリ(Coenobita brevimanus):大型種。八重山諸島など南西諸島に生息。
- チチュウカイオカヤドカリ(Coenobita scaevola):稀種。特定の離島に生息。
- サキシマオカヤドカリ(Coenobita perlatus):鮮やかな赤色の体色が目を引く。先島諸島に分布。
ペットとして流通しているのは主にムラサキオカヤドカリ・ナキオカヤドカリ・オカヤドカリの3種です。

詳しくはこちらの動画でも各種の特徴を映像で確認できます。
寿命は10〜30年!犬猫より長生きする可能性も
オカヤドカリの寿命は、適切な環境で飼育すれば10〜30年にも及ぶといわれています。
犬の平均寿命が約13〜15年、猫が約15〜16年であることを考えると、オカヤドカリは「一生を共にするペット」になる可能性を秘めています。
ただし、飼育環境が不適切な場合は数ヶ月〜数年で命を落とすこともあるため、正しい知識と長期的なコミットメントが求められます。
飼い始める前に「10年以上世話ができるか」を真剣に考えることが、オカヤドカリとの良好な関係を築く第一歩です。
天然記念物なのに飼えるのはなぜ?
オカヤドカリは国の天然記念物に指定されており、文化財保護法によって野生個体の捕獲・採集は原則として禁止されています。
しかし、販売目的で繁殖・養殖された個体(ブリード個体)の売買・飼育は合法です。
ペットショップや通販で販売されているオカヤドカリは、養殖や許可を受けた業者から流通したものであるため、購入して飼育すること自体は問題ありません。
ただし、沖縄の海岸などで野生のオカヤドカリを捕まえて持ち帰ることは法律違反となりますので、絶対に行わないでください。
また、法律の詳細は文化財保護法(e-Gov法令検索)でも確認できます。
オカヤドカリの値段と購入方法|どこで買える?

オカヤドカリを飼いたいと思ったとき、まず気になるのが「どこで買えるか」「いくらかかるか」という点です。
購入先によって価格帯や個体の状態が異なるため、事前にしっかり情報を集めておきましょう。
生体の価格相場|1匹300〜1,500円が目安
オカヤドカリの生体価格は、1匹あたり300〜1,500円程度が一般的な相場です。
小型個体は300〜500円程度、中型は500〜800円、大型や希少種になると1,000〜1,500円以上になることもあります。
ムラサキオカヤドカリやナキオカヤドカリは流通量が多いため比較的安価ですが、サキシマオカヤドカリなどは入手困難で高値がつく場合があります。
複数匹まとめ買いすると割引されるショップもあるため、多頭飼育を検討している方はまとめて購入するのがお得です。
購入先の選択肢|専門店・ホームセンター・通販
- 爬虫類・熱帯魚専門店:種類が豊富で店員から飼育アドバイスを得やすい。健康状態が良い個体が多い。
- ホームセンターのペットコーナー:手軽に購入できるが、種類は限られることが多い。
- 通販(楽天市場など):自宅にいながら多種から選べる。ただし輸送ストレスに注意が必要。
- 爬虫類・生き物イベント:ブリーダーから直接購入でき、個体の来歴を確認しやすい。
初心者には、専門スタッフに相談できる専門店での购入を特におすすめします。
通販での購入を検討する場合は、楽天市場のオカヤドカリ生体ページなども参考になります。
健康な個体の選び方|購入時のチェックポイント
購入時には以下のポイントを必ず確認しましょう。
- 活発に動いているか:触っても反応がない、ぐったりしているものは避ける。
- ハサミや脚が揃っているか:欠損があっても再生するが、状態の良い個体を選ぶのがベスト。
- 貝殻にしっかり入っているか:貝殻から出たまま動かない個体は弱っているサイン。
- 体表に傷や白い粉がないか:カビや感染症の可能性がある。
- 目がしっかり出ているか:目が引っ込んでいたり濁っていたりするものは要注意。
購入後すぐに環境になじめるよう、ショップの飼育環境(温度・湿度・床材)を聞いておくと移行がスムーズになります。
オカヤドカリの飼育に必要なもの|初期費用の目安も紹介

オカヤドカリの飼育を始めるにあたって、必要なアイテムを事前に揃えておくことが重要です。
準備不足のまま生体を迎えてしまうと、ストレスで弱ってしまう可能性があるため、必ずセットアップを完了させてからお迎えしてください。
必須アイテム7つと選び方のポイント
- 飼育ケース(水槽):ガラス製またはアクリル製で、脱走防止のフタ付きが必須。30〜60cm幅が目安。
- 床材(砂):サンゴ砂または海砂を使用。脱皮のために最低5cm以上の厚さが必要。
- 水入れ(真水用・海水用):体が入れるサイズのものを2つ用意。市販の人工海水を使って海水を作る。
- ヒーター:パネルヒーターや保温球など。23〜28℃を維持するために必須。
- 温湿度計:温度と湿度を同時に計測できるデジタル式が便利。
- 貝殻(替え貝):複数サイズを用意。貝殻の引っ越しは自然な行動なので常時選べる状態に。
- 隠れ家・シェルター:流木・コルク・素焼きの鉢など。昼間の休息場所として欠かせない。
これら7つはオカヤドカリ飼育の絶対的な基本であり、どれか一つが欠けても適切な飼育は難しくなります。
あると便利なオプションアイテム
- 霧吹き:湿度維持に役立つ。毎日の管理が楽になる。
- タイマー付き電源タップ:ヒーターやライトのオンオフを自動化。
- 観賞用ライト:生体の観察が楽になる。紫外線灯は特に必須ではない。
- 人工植物・流木:レイアウトを充実させると運動量が増え、ストレス軽減に。
- カルキ抜き:水道水を使う場合に塩素を除去するために必要。
オプションアイテムは飼育に慣れてきたら少しずつ揃えていくと良いでしょう。
初期費用の内訳|5,000〜15,000円で始められる
オカヤドカリの飼育にかかる初期費用の目安は以下の通りです。
| アイテム | 価格目安 |
|---|---|
| 飼育ケース | 1,500〜5,000円 |
| 床材(サンゴ砂) | 500〜1,500円 |
| ヒーター | 1,000〜3,000円 |
| 温湿度計 | 500〜1,500円 |
| 水入れ×2 | 300〜800円 |
| 貝殻セット | 500〜1,000円 |
| 生体(1〜2匹) | 600〜3,000円 |
| その他(人工海水など) | 500〜1,000円 |
| 合計 | 約5,000〜15,000円 |
セット商品を活用すると初期費用を抑えられるため、専門ショップで飼育セットを確認してみるのもおすすめです。
オカヤドカリの飼育環境セットアップ|初心者向け5ステップ

飼育環境の準備は、オカヤドカリを健康に長生きさせるための最重要ステップです。
以下の5つのステップを順番に行えば、初心者でも安全な飼育環境を整えられます。

ステップ1|ケースの選び方と設置場所
飼育ケースはガラス製水槽(30〜60cm幅)が最適です。
プラスチックケースは保温・保湿性能が低く、長期飼育には向きません。
フタは必須で、オカヤドカリは意外と力が強く、隙間から脱走することがあります。金属製のメッシュフタが保湿・通気のバランスが取れておすすめです。
設置場所は、直射日光が当たらず、室温が安定している場所を選びます。
エアコンの風が直接当たる場所や、窓際の温度変化が激しい場所は避けてください。
ステップ2|床材の種類と敷き方|厚さ5cm以上が必須
床材はオカヤドカリの脱皮に直結する重要なアイテムです。
脱皮時は砂に潜って行うため、最低でも5cm以上、大型個体には10cm以上の深さが必要です。
- サンゴ砂:定番素材。適度な保湿性があり、カルシウム補給にもなる。
- 海砂:自然に近い環境を再現できる。細かめのものが扱いやすい。
- 赤玉土:保湿性が高い。サンゴ砂と混ぜて使う飼育者も多い。
床材は適度に湿らせた状態(握ると固まる程度)を維持するのがポイントです。
乾燥しすぎると脱皮に失敗するリスクがあるため、こまめに霧吹きで保湿しましょう。
ステップ3|水入れの設置|真水と海水の両方が必要
オカヤドカリには真水(淡水)と海水の両方を常時用意することが必要です。
水入れのサイズはオカヤドカリが体をすっぽり入れられるサイズが理想です。
真水にはカルキ抜きした水道水を使用し、海水は市販の人工海水の素を水に溶かして作ります(比重1.020〜1.025が目安)。
水入れが深すぎると溺れる危険があるため、浅いものを選ぶか石や流木を沈めて足場を作る工夫をしましょう。
水は毎日または2日に1回は交換し、清潔な状態を保つことが健康管理の基本です。
ステップ4|ヒーターと温湿度計の設置方法
オカヤドカリは熱帯・亜熱帯出身のため、日本の冬には必ずヒーターが必要です。
パネルヒーターはケースの横面や底面に設置しますが、底面への直置きは脱皮中の個体に熱が伝わりすぎるため、側面設置が安全です。
保温球(セラミックヒーターなど)はケース内の空気ごと温められるため、保湿と組み合わせやすい利点があります。
温湿度計はケース内の生体が過ごすエリアに設置し、正確な環境データを把握しましょう。
デジタル式でメモリー機能(最高・最低温度の記録)があるタイプを選ぶと管理が便利です。
ステップ5|貝殻・隠れ家・レイアウトを整える
貝殻は現在使用中のサイズより一回り大きいものを複数種類用意します。
オカヤドカリは自分の好みで貝殻を選ぶため、選択肢が多いほど引っ越しがスムーズに行われます。
隠れ家(シェルター)は流木・コルク・素焼きの植木鉢などが適しており、体がすっぽり入る大きさのものを複数配置しましょう。
レイアウトは変化させすぎず、基本的なポイント(水場・シェルター・餌場)を固定することで、オカヤドカリが安心して生活できる環境になります。
![ジャングルレイアウト オカヤドカリ水槽立ち上げ [ jungle layout ]](https://i.ytimg.com/vi/v_FcNL9aZzE/sddefault.jpg)
飼育環境のセッティング例はこちらの動画でも詳しく紹介されています。
オカヤドカリの餌|何を食べる?おすすめとNG食材

オカヤドカリは雑食性で、自然界ではさまざまなものを食べています。
適切な栄養バランスを意識しながら、毎日の餌やりを楽しみましょう。
好む餌リスト|野菜・果物・タンパク質
- 野菜類:ほうれん草、小松菜、にんじん、かぼちゃなど。生のまま与えられる。
- 果物類:バナナ、りんご、マンゴーなど甘い果物を好む傾向がある。
- タンパク質:乾燥エビ、煮干し、ゆで卵の白身、ミルワームなど。脱皮後の体力回復に特に重要。
- 炭水化物:ご飯粒、さつまいも、パンなども喜んで食べる。
- 市販の専用フード:栄養バランスが整っているため、主食として活用できる。
野菜と果物は農薬が残留していない清潔なものを使用し、塩分・調味料は使わないことが基本です。

与えてはいけないNG食材|中毒・健康被害を防ぐ
以下の食材はオカヤドカリに中毒・消化障害・死亡を引き起こす可能性があるため、絶対に与えないでください。
- ネギ・玉ねぎ・にんにく・ニラ:硫化物が含まれており、中毒症状を起こす。
- アボカド:ペルシンという成分が有害。
- チョコレート・カカオ製品:テオブロミンが有害。
- 塩分の多い加工食品(塩辛・スナック菓子など):腎臓・体内バランスへの悪影響。
- 生の豆類:レクチンなど有害成分を含むものがある。
- カフェイン・アルコール:神経毒性がある。
また、農薬・殺虫剤が付着した野菜も危険なため、よく洗浄するか無農薬のものを使用してください。
餌やりの頻度とコツ|腐敗を防ぐ管理方法
餌やりの頻度は1日1回が基本ですが、食べ残しは必ず翌日には取り除きましょう。
特に夏場は腐敗が早いため、生野菜・果物などは数時間ごとにチェックすることをおすすめします。
小皿や浅いトレーに盛り付けると取り出しやすく、衛生管理もしやすくなります。
脱皮後は栄養を大量に消費しているため、タンパク質を多めに与えると回復をサポートできます。
オカヤドカリの温度・湿度管理|快適な環境の作り方

オカヤドカリの健康を維持するうえで、温度と湿度の管理は最も重要な日常ケアです。
適切な環境を保てるかどうかが、寿命に直結するといっても過言ではありません。
適温は23〜28℃|温度管理の基本
オカヤドカリの適温は23〜28℃です。
20℃を下回ると動きが鈍くなり、15℃以下になると活動停止・最悪の場合は死亡することもあります。
冬場はパネルヒーターや保温球を使用して温度を維持し、温度計で毎日確認する習慣をつけてください。
30℃を超える高温も体に負担をかけるため、夏場も油断は禁物です。
湿度70%以上をキープする方法
オカヤドカリのえら呼吸には湿度70%以上が必要です。
湿度が低下すると呼吸困難を起こし、最悪の場合は死亡します。
- 霧吹きを1日1〜2回ケース内に行う。
- 水入れをしっかり設置して自然蒸発を促す。
- 床材(サンゴ砂)を適度に湿らせておく。
- フタをして湿度を逃さないようにする(通気口は小さめに)。
デジタル温湿度計でリアルタイムに確認しながら、適切な霧吹きのタイミングを把握することが大切です。
夏の暑さ対策と冬の保温対策
【夏の暑さ対策】
- エアコンで室温を管理し、ケース内が30℃を超えないようにする。
- 保冷剤をケースの外側にあてて部分的に冷やす方法も有効。
- 直射日光は絶対に避け、風通しの良い日陰に置く。
【冬の保温対策】
- パネルヒーターをケース側面に設置し、23℃以上を維持。
- 発泡スチロールでケースを囲って断熱効果を高める。
- ヒーターの故障に備えて予備を1台用意しておくと安心。
温度変化は体に大きなストレスを与えるため、急激な温度変動を避けることが長生きの秘訣です。
オカヤドカリの脱皮|失敗させないための対応と注意点

脱皮はオカヤドカリの成長に欠かせない生命活動であり、飼育者が最も神経を使うべき場面でもあります。
適切なサポートと「触らない」というシンプルなルールが、脱皮成功の鍵です。
脱皮の兆候を見逃さない|こんなサインに注目
- 食欲が急激に落ちる:脱皮前は食欲が著しく低下することが多い。
- 砂に潜り始める:脱皮の準備として床材に潜るようになる。
- 動きが鈍くなる:活動量が明らかに減少する。
- 体色が少し変わる:脱皮前に体表がくすんで見えることがある。
- 貝殻に深く入ったまま動かない:脱皮直前に見られる行動。
これらのサインが見られたら、静かに見守る準備をしましょう。
脱皮中は絶対に触らない|やってはいけないNG行動
脱皮中のオカヤドカリへの干渉は、最悪死に至るリスクがあります。
- 砂に潜っている個体を掘り起こさない。
- ケースを激しく揺らしたり、大きな音を立てない。
- 脱皮中の個体を持ち上げたり、触ったりしない。
- 砂の中にいるからといって死亡と判断しない。
脱皮中は外骨格が非常に柔らかく、ちょっとした刺激でも致命的なダメージを受けます。
「見えない=問題ない」と信じ、そっとしておくことが最善のケアです。
脱皮の期間はどれくらい?|サイズ別の目安
脱皮の期間はオカヤドカリのサイズによって大きく異なります。
- 小型個体(1〜2cm):数日〜2週間程度。
- 中型個体(3〜5cm):2週間〜1ヶ月程度。
- 大型個体(6cm以上):1〜3ヶ月以上かかることもある。
脱皮が終わると砂から出てきて餌を食べ始めますが、外骨格が硬くなるまではさらに数日〜1週間程度時間がかかります。
脱皮失敗のサインと対処法|動かない場合は?
脱皮失敗のサインとして、脱いだ外骨格が散らばっている・体が変形している・動けなくなっているなどが挙げられます。
脱皮失敗の主な原因は湿度不足・温度低下・他の個体による干渉です。
脱皮後に動かない場合は、すぐに別の容器(脱皮専用ケース)に移して保湿・保温を強化しながら経過観察します。
多頭飼育の場合は、脱皮中の個体を隔離ケースに移すことで他の個体からの干渉を防げます。
オカヤドカリのよくあるトラブルと対処法

飼育中に起こりがちなトラブルを事前に知っておくことで、慌てず冷静に対処できます。
貝殻に入らない・引っ越ししない場合
貝殻を用意しているのに引っ越ししない場合、考えられる原因は以下の通りです。
- 貝殻のサイズが合っていない(大きすぎる・小さすぎる)。
- 貝殻の種類が好みに合わない。
- 貝殻の内部に汚れや臭いが残っている。
- ストレス状態にある。
まずはさまざまなサイズ・形状の貝殻を複数用意し、貝殻を塩水で洗浄してから再度設置してみましょう。
餌を食べない・動かない場合
餌を食べない・動かない場合の主な原因は脱皮前後・温度低下・病気・ストレスです。
まず温度(23〜28℃)と湿度(70%以上)を確認し、問題があれば修正してください。
環境に問題がなく、1週間以上全く動かず餌も食べない場合は、砂の中での脱皮中の可能性が高いため、掘り起こさずに見守るのが正解です。
3〜4週間以上経過しても変化がない場合は、生死の確認を慎重に行います。
臭いが気になる場合の原因と対策
ケース内に嫌な臭いが発生する主な原因は餌の腐敗・水の汚れ・床材の劣化です。
- 食べ残しは毎日取り除く。
- 水入れは2〜3日に1回洗浄・交換する。
- 床材は月に1〜2回、部分的に新しい砂と入れ替える。
- ケース全体は3〜6ヶ月に1回、大掃除を行う。
臭いを放置すると雑菌が繁殖し、オカヤドカリの健康に深刻な影響を与えるため、日頃からの衛生管理を徹底してください。
鳴き声のような音がする理由
オカヤドカリ(特にナキオカヤドカリ)は、威嚇や不快を感じたときに「ギーギー」「キキキ」といった摩擦音を発することがあります。
これは鳴き声ではなく、体を貝殻にこすりつけることで生まれる物理的な摩擦音です。
音が頻繁に聞こえる場合は、触りすぎ・環境ストレス・他の個体との干渉などが原因として考えられます。
日常的なお世話以上に触れる機会を減らし、静かな環境を維持してあげましょう。
オカヤドカリの飼育でよくある質問【FAQ】

飼育初心者からよく寄せられる疑問をQ&A形式でまとめました。
何匹で飼うのがいい?単独飼育と多頭飼育
Q. 何匹で飼うのが良いですか?
A: 初心者には2〜3匹からの飼育がおすすめです。オカヤドカリは社会性があり、複数匹でいると行動が活発になる傾向があります。ただし、多すぎると脱皮中の個体が干渉されるリスクがあるため、ケースのサイズに応じて適切な匹数を選びましょう。30cmケースで2〜3匹、60cmケースで5〜7匹が目安です。
旅行中の管理はどうする?
Q. 旅行中のオカヤドカリの管理はどうすれば良いですか?
A: 2〜3日程度であれば問題ありません。出発前に餌を多めに与え、水をたっぷり補充し、温度・湿度管理をしっかり整えてから出かけましょう。1週間以上の場合は、信頼できる人に管理を頼むか、タイマー付きヒーターや自動給水機を活用することをおすすめします。
他の生き物と一緒に飼える?
Q. オカヤドカリを他の生き物と一緒に飼うことはできますか?
A: 基本的には単種飼育が推奨されます。特に爬虫類・両生類・昆虫との混泳は捕食・ストレスのリスクが高く危険です。陸生のヤドカリ同士(異種)であれば一緒に飼育できる場合もありますが、脱皮中の干渉に注意が必要です。
繁殖はできる?
Q. 家でオカヤドカリを繁殖させることはできますか?
A: 非常に難易度が高く、一般的な飼育環境での繁殖成功例はほとんどありません。オカヤドカリは産卵後に幼生が海中でプランクトン生活を送る必要があり、専用の海水飼育設備・大型水槽・特殊な給餌が必要です。繁殖を目指す場合は高度な知識と設備が必要になります。

まとめ|オカヤドカリとの長い暮らしを楽しもう
オカヤドカリは正しい環境と知識さえあれば、10年・20年と共に過ごせる魅力的なペットです。
派手なアクションはないものの、夜間の活発な動き・貝殻の引っ越し・脱皮による成長など、観察の楽しさは尽きません。
飼育成功の3つのポイント
- 温度23〜28℃・湿度70%以上を常時維持する。これがすべての基本。
- 脱皮中は絶対に触らない・掘り起こさない。見守ることが最善のケア。
- 十分な床材の厚さ(5cm以上)と複数の貝殻を常に確保しておく。
飼育を始める前の最終チェックリスト
飼育をスタートする前に、以下のチェックリストで準備が整っているか確認しましょう。
- □ 飼育ケース(ガラス製・フタ付き)を準備した
- □ 床材(サンゴ砂)を5cm以上の厚さで敷いた
- □ 真水・海水の水入れを2つ設置した
- □ ヒーターで23℃以上を確保した
- □ 温湿度計を設置し、湿度70%以上を確認した
- □ 複数サイズの替え貝殻を用意した
- □ 隠れ家・シェルターを配置した
- □ 10年以上の長期飼育を覚悟した
- □ ペットショップで健康な個体を選んだ
すべてにチェックが入ったら、いよいよオカヤドカリとの素晴らしい暮らしのスタートです。
ぜひ、ゆっくりとした時間の流れを楽しむ南国生まれの小さな生き物との暮らしを満喫してください。
オカヤドカリの生態についてもっと詳しく知りたい方は、慶良間諸島国立公園のオカヤドカリ映像もあわせてご覧ください。
また、飼育方法の詳細についてはこちらの飼育解説動画も非常に参考になります。


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